電子メール活用法

松 岡 光 治


8 メッセージ・ボードの利用と開設

最近ウェッブ上ではよく BBS (Bulletin Board System) による電子掲示板を目にします。アクセスした人にコメントを書いてもらうフォーム形式のページです。フォーム自体が電子メールのウィンドウに似ているので、電子メールを送るような感覚で使うことができます。違いは自分の投稿や他の人のコメントが当事者以外の人にも読まれることを前提にしている点です。つまり、電子掲示板では送信ボタンを押すことで、そのままそのページにコメントが順番に(あるいはリンクの形で)表示され、コメントした人やページの所有者だけでなく、あとからアクセスした人が読むことができるのです。例としては、私の研究対象の一人である英国ヴィクトリア朝の小説家ディケンズのメッセージ・ボードを御覧ください。

このような電子掲示板は英語学習に非常に役に立ちます。私は授業で学生に三分間スピーチをさせたあと、その原稿を当該クラスの電子掲示板に書かせ、クラス全員が閲覧できるようにしています。(たとえば、医学部保健学科の電子掲示板)また、言語文化部英語学科では、「英語Q&A」を開設しており、英語学習者の質問に教官がいつでも答えることができる体勢をとっています。質問が殺到するのを恐れ(?)、学生に周知徹底しておらず、サーチ・エンジンにも登録していませんので、残念ながらほとんど投稿がありません。しかし、英語の先生方には、担当クラスの学生に対する「英語Q&A」のみならず、英語による学生の自己表現の場として、ぜひとも電子掲示板を開設していただきたいと思います。

電子掲示板:BBS (Bulletin Board System) は、ウェッブ上ではブラウザからのリクエストに対して、サーバが別のプログラムを起動して、その結果をブラウザに返すという動作のために、CGI (Common Gateway Interface) プログラムが必要となります。契約したプロバイダーが提供してくれるはずですが、それとは別に、ありがたいことに無料で(ということは広告つき)電子掲示板を提供してくれるサイトが幾つかあります。電子掲示板の表示の仕方は二通りあって、一つ (Condensed BBS) は各自の投稿のタイトルが一覧表で並び、読みたい投稿をクリックして読むことができる形式の電子掲示板です。たとえば "Cool Online" がありますが、関心のある方は、このサイトの "Register Now! (Free HP, BBS)" をクリックして、申請してください。このサイトは日本にあるので、次の有名なサイトよりはブラウザの反応が速いはずです。

もう一つ (Expanded BBS) は、各自の投稿がすべて表示される電子掲示板です。たとえば "Inside the Web" を御覧ください。対象が自分のクラスの学生(40名位)であるような、参加者が少ない場合は、こちらの方がいいでしょう。以下、簡単に図解します。

  1. まず、ページ上の "GET A FREE CUSTOM MESSAGE BOARD!" をクリック。
  2. 規約を読んで、"I agree" をクリック。
  3. パスワードを入れて "Continue" をクリック。
  4. 次のようなフォームのページに来ますので、必要事項を書き込んでください。


  5. "Your message board is now completely set up." と書かれたページに来ます。電子掲示板の URL、ユーザ・ネーム、パスワードをメモに控えて、InsideTheWeb のホームページに戻りましょう。
  6. "CONTROL CENTER LOGIN" に自分のユーザ・ネームとパスワードを入れ、"login" をクリック。
  7. "Options (the big form)" を選んで、"Go!" をクリックすれば、フォームのページに戻って修正を加えることができます。
  8. 実際に、自分が作成した電子掲示板のページ(これは見本ですので、投稿しないでください!)にアクセスしてみましょう。
  9. "To post a new message, click here." をクリックすれば、このページの下に隠れている次のような電子メールに似たウィンドウの所にジャンプします。

  10. 実際に投稿すれば、"Your message has been sent." のページに来ます。そして、"Back to Message Board" をクリックすれば、また電子掲示板に戻ります。

"Inside the Web" では、各自の関心に応じて他の様々な電子掲示板を開拓できますし、その意味で英語学習者が電子掲示板にはまってしまえば、リスニング以外の力は自然とついていくことでしょう。たとえば、ここの教育関係には600以上の電子掲示板を持つ High School のカテゴリーがありますので、同世代の学生たちの関心を向けさせることができます。学生の英語力によっては、思い切って K-8 のカテゴリーを利用するのもいいでしょう。これらのカテゴリーには、学生ではなく、教師だけを対象にした電子掲示板がかなりの数ありますので、クラス単位の交流といったプロジェクトを持ちかけてはいかがでしょうか?



電子メール活用法

次の章:英語版ホームページの開設



Top Image Top of Page Home Image Mitsuharu Matsuoka's Home Page Construction Image