電子メール活用法

松 岡 光 治


4 電子メールによる質問

語学としての英語を含め、英語圏の社会と文化に関する疑問がある場合、電子メールはその即時性ゆえに特に効果を発揮します。では、誰に質問すればいいのでしょうか?この場合、その道のプロが提供するホームページにアクセスし、ページ担当者にフォーマルな電子メールを出すのが一番です。ホームページの検索は、世界中のウェッブサイトを拾っているロボット型サーチ・エンジンの "AltaVista" 、あるいは検索だけでなくディレクトリを持つ有名な "Yahoo" から出発すれば、少なくとも何か拾うことができます。関係ありそうなページには、 "Feedback" とか "Comments" とかいう文字、あるいは関係者の電子メール・アドレスがありますので、それをクリックして電子メールを出しましょう。

大抵の場合、クリックすると電子メールのウィンドウが開きます。WWW ブラウザのメール機能を使う場合、自分の電子メール・アカウントの設定をしていないと作動しません。特に、自分以外の端末を使う場合は、設定が必要です。(名大のサテライト・ラボの端末は、ログインする時に自動設定されます。)設定されていない(メールが送れない)場合、電子メールのウィンドウが開いた状態で、「編集」メニューから「設定」を選び、「個人情報」や「メール・サーバ」などを設定してください。サーバ名は自分の電子メール・アドレスの @ の後ろ(ドメイン名)です。次に挙げるのは Netscape Communicator 4.30 の例です。

質問する相手は知らない人ですし、忙しいところを邪魔するわけですから、もちろんインフォーマルな書き方ではいけません。どうして質問するのか、その理由も含めてある程度の長さの文面を丁寧に書く必要があります。とにかく、コメントをもらうのが目的なのですから、断じて不愉快な気持ちにさせてはいけません。丁寧な文面は時間がかかって、電子メールを使う価値がないようですが、同じ文面を多くの専門家に使うこと(その方が質問の答えを得る可能性は高くなります)を考えると、それだけの価値はあります。私は、英語の電子メールが最も役に立って、ありがたいと思うのは、自分の研究に必要な知識を、その道の専門家に尋ねて得ることができた時です。

たとえば、たまたまアメリカ左翼の理論的指導者で、のちにソビエト共産主義を痛烈に批判した Max Forrester Wastman (1883-1969) に関心を持ち、そのように態度が変わったのはなぜか知りたくなった(ありえない例ですが、その理由を調べなければならなくなった)と仮定しましょう。まず、頼りになる AltaVista で検索してみると、幾つかリストアップされ、その中で "Max Eastman: MAX EASTMAN: THE LIFE OF THE CENTURY" が一番よさそうだと分かります。案の定、充実したサイトです。ここも無料でホームページを開設させてくれる GeoCities (第9章を参照)を利用しています。ページの中に電子メール・アドレスがあれば、そこへ次のような電子メールを出してみましょう。

質問する相手の探し方は、ホームページの検索が簡単ですが、質問と最も関係のあるメーリング・リストであれば、その関係の度合いによっては、かなり多くの、そしてかなり専門的な答えを得る可能性があります。姑息な手段で気が引けますが、質問だけのために臨時でリストに登録し、コメントを得たあとすぐに脱会 (unsubscribe) しても構わないでしょう。メーリング・リストの登録と脱会については、次の第5章を御覧ください。



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次の章:メーリング・リストの利用と開設



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